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本を出した思いと出版記念セミナーについて



本日発売!(東京地区)

技術評論社より本を出しました!

SEのための 価値ある「仕事の設計」学
―― 決定版!! 顧客満足度No.1となって開ける
突破口から窺われた「人生設計」の肯綮(ポイント )


ご購入は、こちらから!

よろしくお願いいたします。

出版記念セミナーを、4月4日、浜松町でやります。

セミナーのタイトルは、「SEが独立する前に」 
「独立」の実態が知りたいというSEの方に洗いざらしお話します。是非こちらをお読みください。



おかげさまでようやく処女作である『SEの価値ある「仕事の設計」学』の発売日を迎えました。

※東京から順次発売で、だいたい21日ごろには全国津々浦々に回ると聞いています。


感無量です。

が、なんとなく本屋に行くのが気が引ける・・・

それはそれとして、本を書いた思いのようなものを今日は少し書きたいと思っています。

☆☆☆

東証のシステムで、また障害が発生しました。影響は甚大だと思います。しかし内容としては、部分的な欠陥です。あれでも品質は、まだマシな方なのです。

もっともっとひどい話が世の中には、あふれかえっています。

こういう話は、コンピューターの専門雑誌には載っていますが、なぜか新聞などは取り上げません。説明が難しいからでしょう。

たとえば。

●年商7億円の会社で5,000万円かけて構築したシステムが全く動かず、お金を支払ったうえ、別の業者で作り直したら、5,000万円もかからなかった。

●3年間かけて、10億円投資したのに、運用開始1ヶ月前になって、ユーザー部門から150項目にわたる指摘を受けて、結局作り直しになった。

●某金融関係の会社で1000億円以上かけたシステムが、いまだに陽の目を見ず、1次請けのシステムインテグレーターと支払い関係で揉めに揉めている。

いずれも事実です(会社が特定しないように正確な数値は使っていません)。だんだん規模が大きくなっていますが、発注元のインパクトは、同じぐらいです。規模の大小と関係なく、下手をすると会社の存続にかかわるような失敗事例が、後を絶たないのです。

製造側にも、もちろん問題があります。

大手システムインテグレーターも小規模のソフトハウスも人材がいないのです。

SEは正直言って、疲れ果てています。達成感がないうえ、将来性に不安を持っているからです。

特に、30代後半の一番脂の乗り切っているはずの世代が軒並みやる気を失っています。また、プロジェクトマネージャをやりたいSEは、10人に一人もいません。

新卒の大学生でSEになりたいという人は、ここ10年で激減しました。

なぜ、こうなっているのでしょうか?

ひとつは大手システムインテグレーターのビジネスモデルが悪かったということがあります。

労働集約、要するに人月単価で「人を売る」商売をずっとやってきました。これは、人をつぎ込めばつぎ込むだけ儲かるというビジネスモデルです。

プロパーはもちろんですが、外注比率を上げるほど売上も高まり、利益も出ます。挙句の果てに、オフショアーです。

これの何が問題か?

簡単ですよね。このモデルで、IT人材を育成しようという気には普通ならないでしょう。実際、システムインテグレーターが不況のときにまずやったことは、教育費削減、経費削減、外注単価切り下げの3つでした。

あとは、ひとを幸せにしない「成果主義」の導入。

必要なのは、管理スキルだけですから、そちらは教育します。技術力は必要ありませんので、そちらは教育しません。資本の論理からいえば当然のことです。

最上位階層のシステムインテグレーターに教育費がないのだから、下請けに行けば行くほど、「自己啓発」の美名のもと、教育費が削られます。

これが、アメリカや中国やインドならいいのです。向こうは、そもそもSEなんて職種はありません。プログラマはプログラマとして、腕に応じてきちんと報酬がもらえる体系になっています。自己啓発は収入に直結するので、自己啓発する気になります。

ところが、日本では職業としてのプログラマはSEより全然低い給与で働いています。

「職業」ではなく、頭がよくて企画力を持ったスーパープログラマと呼ばれるような「人」(2ちゃんねるのひろゆき氏や、ディーエーエヌの小飼氏のような人)が、あくまで個人として稼いでいるだけです。

日本のIT、特にビジネス系のシステムは、一部の自己啓発意欲の高いSEにようやく支えられているというのが現状なのです。

優秀なプログラマが、ビジネス系のアプリケーションを作ろうと思って就職するという動機づけはどこにもありません。ゲームかネット起業に流れます。

こうなってしまったのは、IT企業だけのせいではありません。

鶏が先か卵が先かという問題になってしまいますが、発注側にも問題があります。

日本のITシステムの発注の仕方は、ダメダメです。

家を建てるなら、オーダーメードの服を買うなら、床屋にいくなら、携帯電話を買うなら、ふつうにやるようなことが、ITシステムの発注に対しては全くなされていません。

契約書を見れば一目で分かります。IT業界におけるISO9001の適用の仕方を見ていれば、すぐに分かります。

気の利いた会社なら提案依頼書を作成して、コンペで業者を選びますが、提案依頼書を読んでも、選定基準を見ても、システムを作るってどういうことか分かっているんだろうかと嘆きたくなります(業者の提案書を見たら、もっと悲しくなりますが)。

ずっと長い間、ITは分からないからと言いわけしてきたのが発注元の姿勢でした。

一生に一度の買い物なら、それでもいいですが、今どきそんな会社は少ないでしょう。

こういう会社は平気で、納期の直前になって、やっぱりあれは止めとか、これを追加しろとか言うのです。

このような発注元の態度は、SEの心も体も蝕んでいます。

このような現実は、家族・友人を通じて、口コミで(さらに尾ひれがついて)学生にも伝わっていきます。学生がSEなど選択しないゆえんです。

実は、これはIT業界が一番端的なだけで、エンジニア業界全般がこんな感じらしいのです。

理系の大学生でエンジニアになりたいという人は、数%らしい。

日本は、技術立国なのです。資源はなく、食糧自給率も低い。ハイテク製品を海外に売って、獲得した外貨で石油や食糧を買っています。エンジニアがいなくなれば、このモデルは崩壊し、餓死者の山になります。

あなたはあなたの夢をみればいい。しかし、エンジニアなりたいという夢を持つ人が、もっともっと増える社会にしないといけないのは明白です。

そうでなければ、人口を半分以下にし、鎖国するしかありません。身分制度は当然必要です。鎖国しているのに、みんなが夢など追っていたら共倒れです。ごく一部の優秀な人だけが身分を超えることが許されます。伊能忠敬クラスの人です。

暗い話ばかりしました。

しかし、目覚めている人たち、企業もあります。公務員にもいます。

そういう会社は何をしているのか?

ひとつはユーザー主導です。実際にシステムを利用する人たちを中心に業務仕様を書くのです。しかも発注前に。これをきちんとやれば、手戻りはほとんどなくなるうえ、現場のモチベーションはすごく高くなります。みんなで課題解決をするからです。

もう一つは、ミドルアップ・トップダウンの流れです。これはぼくの造語なので、もっと一般的な表現があるかもしれません。

トップダウンというのは、実は失敗します。これはソ連を思い浮かべてもらえば分かるでしょう。ITシステムのような複雑なものを、1人あるいは数人のトップで意志決定できるわけがないのです。

単純なボトムアップもダメなんです。一時期EUC(エンドユーザーコンピューティング)という、企業はデータべースと基幹システムだけを整備し、事務処理は現場で導入するというやり方が流行りましたが、結局残ったものは、部分最適な非効率なシステムだけでした。

ミドルアップ・トップダウンというというのは、システム企画の権限を中間層に委譲して、トップはその普及のために全力を尽くすというやり方です。

トップのやることは、会社のビジョンとシステムの整合性をチェックするだけです。現場は会社のビジョンと矛盾するシステムを使うのが一番嫌うのです。経営者は口先だけなのかと思うからです。

逆にビジョンとシステムの整合性を守ることを数年続けると現場が主体的に動くようになります。その際には、会社のビジョンと共鳴しない人は、どうぞお辞めくださいという、ビジョンへの強い自信と一貫性が必要であり、これが経営者が全力を尽くすということの意味でもあります。

こういう会社のシステム開発も、いらない機能を作ったり、手戻りすることはほとんどありません。目的が明確だからです。

進んでいる会社は、こういうことをやり始めました。あるいは昔からやっています。成功事例が増えてくると追随する企業も増えるでしょう。

こういった流れにIT企業も乗ることが必要です。いやんやSEをや。

結局発注元のユーザー企業も、受注側のIT企業も変わっていかないと、どんどん悪くなる一方なのです。

逆に良くなる方向へいけば、ユーザー企業もIT企業も達成感のある「ワクワクする」システム開発が可能になるはずです。

なぜ、ワクワクするかというと、人間、「善なる」方向へ進んでいると、ワクワクする性質を持っているからです。よし、やろうという気になります。

今までは、生産性を高めても、それらは、いらない機能の開発や手戻りを吸収するものにしかなりませんでした。それでは、生産性向上のモチベーションはわきません。

しかし、要らない機能の開発や手戻りがなくなれば、IT企業では利益向上に直結します。さらに現場では品質向上に向けられるようになります。

品質には、レスポンスなどの性能も含まれますが、技術者というのは品質向上のためにあれこれやる時間を取れるのが、本当は嬉しいのです。

すごく長くなりました。言わんとすることは分かっていただけたと思います。

要するに発注側・受注側両方が幸せにならないといけない。

ぼくは、コンサルタントとして発注側がハッピーになるような仕事をしたいと思っています。

ただ、それだけでは足りない。それでSE向けの本を書きました。

そういう思いで書いた本です。ぜひ一人でも多くのSEに買っていただきたい。いい感想はもちろん欲しいです。でも、ご批判やご意見も同時にいただきたい。まだまだ書く気ですから。

こちらから、ご購入できます。是非よろしくお願いします。

全く同じ思いから、出版記念セミナーも企画しました。SEが将来ということを考えたときに、「独立」という言葉は常に頭に浮かんでしまうでしょう。

独立したい/したくないに関係なく、独立の実態を多くのSEは知らないと思います。

そこで、独立の実態を明らかにしつつ、何か幸せへのヒントをつかんでほしいと思って企画したのが、「SEが独立する前に」というタイトルのセミナーです。

こちらに詳しい説明があります。

よろしくお願いします。



先日から何度もお伝えしている、吉見範一さん

IT企業の15名前後の部下を抱えていて売上げが作れずに困っている営業マネージャが、売るための仕組みを作れるようになるセミナー

なんと、ある会社の人が同僚にも聞かせたいと増員してくれたり、まったく関係のない業界の人がそれでもぜひ聞きたいと申し込んでくれたりして、残席が2つになってしまいました。

まだ、1月半もあります。キャンセル待ちの申し込みも受け付けないといけなくなる勢いです。事務的には面倒ですが、やりますよ、それぐらい。

それほど、吉見さんの話を一人でも多くの人に聞いていただきたいのです。

吉見ワールドを広めて、たくさんの営業の方に幸せになってもらいたいと思っているぼくとしては、うれしい限りです。営業が幸せにならないと、ぼくの分野であるSEの幸せが程遠いからです。


詳しくは、こちらへ。

お申し込みは、こちらから。

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